レントゲンで背骨を撮影したものを見たことはありますか?
こんな感じに、背骨はブロックが積み重なってできているように見えます。
背骨は、ただブロックが重なっているわけではなく、一つ一つのブロックを繋ぐための関節(椎間関節)があり、関節包に覆われて保護されています。
そして、関節包は関節液で満たされています。この関節液が関節をスムーズに動かす役割を果たしています。車で言うとエンジンオイルのようなものです。
この関節が連動して動くことで、前かがみになったり、後ろに反ったりすることができる訳です。
しかし、関節は加齢とともに変性が生じ、関節と関節の適合性が悪くなってきます。そうしますと、関節包の緊張や炎症を起こします。これがいわゆる椎間関節性の腰痛です。
この椎間関節性腰痛は、腰椎の四・五番目の関節(L4・L5椎間関節)に現れやすいのですが特徴です。
では、なぜ椎間関節に変性が起こるのか?
それには関節液がどのようにして作られているか?そして、その働きを考える必要があります。
まず関節包は、血液から栄養を取り込んで、関節液を作ります。そして関節液を放出して関節軟骨に栄養を与えます。そして古くなった関節液を回収してバランスをとっています(なんという緻密なシステム・・・)
つまり、身体の血液循環が悪いと、関節液の生成に影響を及ぼします。関節液が十分でないと関節や筋肉、靭帯などにかかる負担がかかるようになります。それが何年も蓄積していくと・・・椎間関節性の腰痛になる可能性がある、という事なのです。
ウォーキングやストレッチを積極的に行って、血液循環を良くするように心がけましょう!
参考文献
開業鍼灸師のための診察法と治療法:医道の日本社
プロメテウス解剖学アトラス:医学書院
身体運動の機能解剖:医道の日本社